社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会設立趣意書
最近における自動車登録台数の増加は実に驚異的なものがあり、一方、交通事故は逐年増加の一途をたどりつつあって、まことに憂慮すべき現状にある。 もとより、交通事故の防止と交通秩序の確立は、道路の整備改善、交通道徳の高揚、交通の指導取締り等政府ならびに関係機関の施策にまつべき幾多の基本的問題があると思われるが、交通事故の大半が自動車に起因するものであることからして、自動車運転者の資質の向上を図ることは、交通事故防止対策の一かんとして今や喫緊の要務であると言うべきである。
このようなことから、自動車運転者の養成機関である指定自動車教習所の使命は、まことに重大なものがある。
全国指定自動車教習所協会連合会は、この重大な使命を達成するため、昭和36年11月18日発足し今日に至っているのであるが、現下の交通事情にかんがみ、さらに今後この会を強化充実して、教習所運営の合理化、教習施設並びに教習内容等についての調査研究を行い、自動車運転者教育の適正化を図り、もって、優良運転者を育成し、交通事故の絶滅を期したいものと考える。
このような指定自動車教習所に課せられた重大な使命を達成するため、現在の全国指定自動車教習所協会連合会を発展的に解消し、新たに「社団法人全日本指定自動車教習所協会連合会」を設立しようとするものである。
(昭和39年11月)